烏山川 桜支流 (からすやま-がわ さくら-しりゅう) 細谷戸川(ほそやと-がわ)
烏山川には珍しい、開渠の残った支流です。
歩き慣れたエリアなので改めて地図を見たこともなかったのですが、たまたま散歩中に住宅地の中をうねうねと流れているのを発見。
合流点
桜1丁目1にあるちょっと目立たない合流点。
これは下流方向から眺めたところで、右の緑道が烏山川、左が支流です。
パノラマにしたらわかりやすくなりましたが、広角レンズの写真を3枚つなげています。
つまり、ふつうはこうは見えません。
入っていくと住宅の裏を暗渠が続いています。
なぜか真新しいベニヤ板が敷いてありました。
まっすぐな裏路地を抜けると広い歩道のある道に出ました。
車道に比べてやたら広い歩道は明らかに川跡です。
東急世田谷線と交差
世田谷線の踏切。線路部分がわずかに高い。
かつては小さな鉄橋があったのでしょうか。川跡は自然発生的に駐輪場になっています。
交錯する、道と、川跡
どんどん西に進むと住宅街。
いかにも世田谷らしい(?)不規則な交差点が多数あります。迷わないように。
白く広がっているのはテニスコート。
このあたりから先は川跡を辿るのは難しく、ところどころに顔を出しているのをトレースするのがやっとです。
住宅地の中へ
暗渠にされる間もなく両側を住宅に挟まれた格好です。
桜2丁目、住宅の間をひっそりと流れる川。雨の多い季節には大活躍かな。
車が停められそうなスペースがありましたが、陥没してはいけないので丹念に車止めが施されています。
住宅の間に残った公園。
川跡を辿っていると必ずこんなふうに公園に出会います。
塀に遮られて行き止まり。塀の中は畑になっていました。
後日調べなおしましたら、この畑のもう少し先まで川跡が見つかりました。
品川用水 世田谷村分水 (しながわ-ようすい
せたがやむら-ぶんすい)
上記の水路から少し離れた南西に、もうひとつの水路が残っています。
品川用水から岐けられた世田谷村分水の跡です。
品川用水から世田谷領内で分水されていた4つの水路のうちのひとつ。
4つはいずれも 1669(寛文9)年につくられましたが、下流の村からの訴えによりわずか20年後に閉鎖。
その後も、わずかな水が流れ続けたと推測され、現在に至るまで川として残っています。
東京農大の東に残る、小さなくね道。
緩やかな坂道を下っていくと、
突き当たりの奥に‥‥
開渠が残されています。
反対側に回ってみると、こんな感じ。
道路を隔てたところに続いていきます。
丘を掘り下げて通してあります。
この開渠は最近ふたをされてしまいました。
舗道化された暗渠を辿っていくと
再び開渠が現れます。
せ、洗濯ものが干してある‥‥。
桜3丁目25付近。このあたりで流路は姿を消しています。
この先に、かなり広い低地が広がっています。
世田谷村分水はこのあたりに水を引くためのものだったのかもしれません。
その排水が桜支流へ流されていたのではないでしょうか。
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