世田谷の川探検隊

町田川 (まちだ-がわ) 宇奈根川(うなね-がわ)・喜多見まえこうち緑道 ほか

砧浄水場近くで清水川から分かれ、宇奈根地内を流れて、鎌田2丁目26先で野川に合流していた小さな(?)川。
下流部分は現在も一部が開渠。
ここだけ見るとかなり大きな川だったようにも見えますが、果たしてその真相は‥‥。

喜多見まえこうち緑道


緑の中をひたすら進む、またしても短い遊歩道です。
町田川は、このあたりで清水川から分かれていました。


行き着いた先にはやや大きな公園があるのですが‥‥ 草が伸び放題!

ま、最近こういう草っぱらもむしろ貴重なんですけど。


公園の成り立ちまでを刻んだ石碑。ここだけえらくきれいで、えらく立派。
汚されないように、気安く近づけないように、鉄柵まで作ってある。


東名高速道の高架をくぐります。

宇奈根下河原緑道


この一帯に作られた公園と緑道、そして地勢について説明されています。

宇奈根龍王公園


流路沿いに整備された、新しい公園です。


途中、多摩川へ放水する水門があります。

宇奈根排水樋管


規模の割には流量は少ない感じです。
おそらく砧浄水場の余水がここから野川に落とされているのでしょう。


 


住宅地の間を小さな暗渠が続いています。

宇奈根東部記念公園


またしても記念碑重視の公園です。


なんせ公園が造成されるはるか以前に真っ先に作られたのがこの記念碑。
立ち入り禁止の敷地に記念碑だけが建っている‥‥不思議な光景でした。

開渠出現


南東方向に鋭角に曲がり、そこから先は開渠が姿を現します。(宇奈根1-42)

 


空の蒼さを映して、川の水もまるで海のよう。


流路沿いが緩やかにくぼんでいます。
かつては大きな流れだったのでしょうか。

「川跡公園」


さらに下ると、ほそいくね道を経て‥‥


暗渠上がちいさな公園になっています。
この部分の流路は大きく、野川の旧流路だったと思われます。


さらに下流。
底には水が淀んでいましたが、かなり大量の水にも対応したつくりになっています。


東に大きくカーブし、野川との合流点に向かいます。
この奥が合流点なのですが、残念ながら柵があってここから先には入れませんでした。

野川に合流


この小さな土管が、野川に合流する町田川です。
直前の流路に比べて妙に小さい。そうと知らなかったらまず気づかないよね、これ。


手持ちの資料をあたったところ、こんな記述を見つけました。

今宇奈根川と唱ふるは、多磨川の跡なりと云ふ

〜新編武蔵風土記稿

(野川は)地形から推察すると六郷用水開さく以前には現在の町田川と接続していたのではないかと思われる。

〜世田谷区教育委員会「世田谷の河川と用水」

この川がかつての多摩川の流路跡であるというのは、地図上で町田川全体を眺めてみるとおぼろにイメージすることができます。

町田川の基本的な流路については、わんさんに教えていただきました。
その後数年かけて何度も足を運び、ようやくその全体像が見えてきました。
ここがこんなに面白いエリアだったとは!

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