世田谷の川探検隊

宇田川 (うだ-がわ) 河骨川(こうほねがわ)・初台川(はつだいがわ)ほか

童謡「春の小川」であまりにも有名になってしまった渋谷の川。
宇田川の川跡を辿ります。

まずは予習


カメラが傾いているわけではありません。奥のビルをご覧あれ。
路面がカマボコ状に盛り上がっていて、いろんなものがてんでバラバラの向きで立っている。
‥‥ここはそういう遊歩道なのです。


代々木深町交差点の交番前にある案内地図。右上の水色が渋谷駅です。
左下から渋谷に向かっている3本並行する道の1本が宇田川跡です。


→上流部の小さな川跡はこちら

駅前商店街脇からはじまる遊歩道


小田急線代々木八幡。駅前通りからはじまる遊歩道。
このあたりでいくつかの小流が合流して宇田川となります。

小さな支流たち


付近には小さな川跡がいくつか見つかります。
小流の合流点は一ヵ所ではなく、幕末の古地図を見ると複雑に入り組んだ川が記されています。
しかも鉄道や道路が造られて寸断され、完全に水流がなくなっているところもあります。
暗渠として残った部分の多くは、生活道路として機能しています。

遊具たち


遊歩道の随所にある遊具。
砂場、ジャングルジム、すべり台、ブランコ。

「この安全ブランコは老朽化して危険」


撤去の動きが始まったのは2000年10月。
数か月かけて遊具の撤去が行われています。

“たったひとつの冴えたやり方”

このサブタイトルには、もちろんすこし皮肉が混じっています。
使われなくなった遊具を撤去する理由がなんだか苦し紛れの感じがするからです。
遊歩道は、道路ではなくて公園で、管轄も土木部公園課。
だから「通行の妨げになる」って言えないのかもしれませんけどね。


円形の砂場もすべて撤去されました。
すべての怨念がそうであるように、路上に残った黒い痕跡はいつかきれいに消えてしまうことでしょう。
ここに残っていた人々の生活の記憶も。

2002年の改修工事


かつてこの遊歩道には植え込みがありましたが、 このように撤去されて埋められています。
これからどう変わっていくんでしょうか。楽しみです。


緑の木蔭があったころの遊歩道。

小さな住人たち


近くにはふたつの保育園があり、この遊歩道がお散歩コースになっています。


2002年7月末。遊具がすべて撤去され、放置自転車とバイクだけが残った遊歩道。
奥にあった古い民家も消えました。(庭のツツジが見事だったんだけどなぁ)

2005年の改修工事


2月から3月にかけて行われた工事で舗装が新しくなり、植え込みも作られました。

シブヤに向かって


渋谷BEAM近く。レコ屋や飲食店の並ぶバックストリート。


現在は西武A館とB館の間に暗渠があり、JRの線路を越えたところで渋谷川に合流しています。
古くは現在のセンター街あたりに川があったようです。

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