河骨川（こうほね-がわ）

唱歌「春の小川」であまりにも有名になってしまった渋谷の川。
宇田川水系の上流の支流を辿ります。

初台川（後出）と河骨川の合流点。

唱歌「春の小川」はかつてこのあたりに広がっていた田園風景から生まれたもの、というのは近年すっかり有名になりました。

小田急線参宮橋駅の付近。線路沿いに川跡が残っています。
その近くに立っているのは「春の小川」の歌碑。
その風景はもう見るかげもありません。
でも、ここに咲いている草花に訊いたらなにか教えてくれるかもしれません。

作詞した高野辰之の出身地・長野の原風景である、という説もあります。

線路を西側に越えて川跡が続きます。

代々木４丁目に残る暗渠。周囲は幅広で深い谷筋になっており、そのまま西に進んで山手通りにぶつかります。

山手通りの西側に残っていた三角ゾーン。浅い谷の痕跡です。
この地下を通る高速道路の工事が始まれば、おそらくここは消えることになるでしょう。

で、工事後。三角ゾーンはやっぱり消滅しました。

さらにその少し西側、初台１丁目43には緩やかなくぼ地が残っています。
全体が低地になっていますが、Ｖ字状の谷底がはっきりわかりますので、池があったわけではなさそうです。
ここには沢が流れていたのでしょうね。このあたりが谷筋の上流端のようです。

谷はいくつかに分かれており、少し離れた刀剣博物館（代々木４丁目25）あたりから始まる川が書かれている古地図もあります。
確かにそちらもＶ字形の地形が残っていますが、たくさんビルが建ってしまって川跡は確認できなくなっています。

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