世田谷の川探検隊

水無川 (みずなし-がわ) 中川・三鷹用水

烏山川最大の支流。流路はすべて暗渠。

世田谷区内では、行政上ここも烏山川と呼ばれ、徐々に整備・再整備が進められています。
かつては常に水が流れるわけではない細流だっため「水無川」の名があります。
「水無」という地名は、現在では上祖師谷1丁目にバス停名として「南水無」が残るのみではないでしょうか。

上流、三鷹市内での名称は中川三鷹用水など。
延享2(1745)年より現在の井の頭公園内で分水された牟礼村分水などが接続され、大きな川に成長しましたが、分水が閉ざされて以降は川跡が残っているのみです。

合流点(?)


再生された梶山橋の親柱。烏山川との合流点は実際にはもう少し下流にあったようです。
ちゃんと特定できていないのでこれで勘弁。

ガスタンク


「廻沢のガスタンク」
畑の真中にそびえる球形の巨大物体。
その不思議な景観は地元の名物としてさまざまに記録されています。


モノクロ写真は昭和30年頃の撮影(出典「区制50周年記念 世田谷、町村のおいたち」:世田谷区)

水際の散歩道


粕谷3丁目と上祖師谷1丁目の北辺につくられた緑道。
古くて味のある小径でしたが、近年再整備が進んでいます。

京王線・千歳烏山駅付近


京王線の線路の北側は、川跡が駐輪場として利用されています。
駅に近い順にAからDまでのエリア名が割りふられ、それぞれ料金が異なるという小粋なやつ。


片隅に、古そうな石仏が集めて祀られていました。

甲州街道



甲州街道の付近は最近までこのように荒れ果てた状態でしたが、舗装されて散策できるようになりました。
一番右が最新の撮影。

給田


長年、荒れ果てた“閉ざされ空間”になっていましたがようやく整備され、シンプルな遊歩道となっています。

カオスの帝国



東京電力の変電所と建設会社の資材置き場が隣接した、カオスな空間。
高圧線、黄色い旗、わけのわかんない建築資材と大型車輌。地表から空中まで、もうとにかく満艦飾のガラクタの城。


東京電力以外は既にあらかた消失しました。

その跡地には墓地の建設計画が

中央自動車道・高架下



このあたりも近年徐々に整備が進んでいます。

中川遊歩道(三鷹市)


三鷹市に入ると「中川」と名前が変わります。


ちなみに埼玉県八潮市にもまったく同じ名前の遊歩道があります。別にいいんだけどさ。

三鷹台団地



団地内の道路はいずれも川跡そのままの形状です。
もともと天然の川でしたが、延享2(1745)年、玉川上水から引かれた牟礼村分水が接続され、一気に水量が増加しました。

分水口跡


これが井の頭公園内の玉川上水に残る、牟礼村分水の取水口。
樋口は8寸四方(後に5寸四方に縮小)で、牟礼村一帯に給水していました。
昭和初期まで、防火・撒水などの雑用水として使われていたそうです。

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