筆者の幼少時代から現在を切り取った短編私小説集。
家族が実名で登場するため、「楡家の人びと」と併行して読むときわめて不思議な感覚を味わうことができる。
ここに収められた「根津山」には、羽根木公園及びその周辺と筆者との浅からぬ縁が記されている。